2021.06.25 レシピ
みなさん、こんにちは!谷口屋編集部の小林です!
「油揚げの油抜きってどうすれば良いんですか?」この疑問、持っている方意外に多いみたいです。これまでいくつかのレシピを紹介してきましたが、油抜きの工程をあまり詳しく解説してこなかったなぁと思い、油揚げの油抜きについて詳しく解説していきます。これまでのレシピのおすすめも掲載しておくので、ぜひ、見てみてくださいね。
なぜ油揚げの油抜きをする必要があるの?
そもそも、油揚げの”油抜き”ってどうして行う必要があるのでしょうか?”油揚げ”なのに油を抜いちゃうなんて、なんだか勿体無い気もしますよね。実は、必ずしも油揚げを油抜きする必要がない場合もあるんです。まずは、油揚げの油抜きがどんな効果があるのかを解説していきます。
油揚げを油抜きすると、一体どんなメリットがあるのでしょうか。大きく2つの効果があるとされています。
①油揚げの油を抜くことでカロリーを抑えてヘルシーに食べられる
②油揚げに味を染み込ませることができる
それぞれ、具体的に見ていきましょう。
①油揚げの油を抜くことでカロリーを抑えてヘルシーに食べられる
脂っこい食べ物が苦手な方は、油揚げの油抜きを行うことで、ヘルシーに食べることができるようになります。しかし、油抜きを行う方の多くは”ダイエット”や”太ること”を避けて行う場合が多いように思います。油によっては体の中に脂質として残ってしまう油も、もちろんあるのですが、痩せ効果のある油もあります。
実は、油揚げによって使用されている油は異なります。一般的に販売されている油揚げの油はなたね油の赤水と呼ばれる油が使用されています。油揚げ以外に使われることがあまりない油なので聞き覚えがない方も多いと思います。未精製の油で、赤い色をしていることから赤水と呼ばれています。
一方で安価な油揚げの中には普通の食用油を使用していたり、大豆油を使用して油揚げを作っている企業様もいらっしゃいます。会社によって使用している油は様々で、把握しきれないのが実態です。
油=太ってしまうと考える方も多いと思うのですが、油の種類によってはオリーブオイルのように体に良いとされる油や、一部の菜種油のように中性脂肪やコレステロールを下げてくれる働きがある油もあるんです。一概に油を摂取すると太ってしまうと考えるのは少し違うとも言えます。これについては以下の記事で詳しく解説しています。
②油揚げに味を染み込ませることができる
煮物などに使用する場合には油揚げに味を染み込ませた方が美味しく食べることができます。その際に、油が含まれていると、水と混ざらないため、なかなか味が染み込んでくれないんです。なので、油揚げを味噌汁に入れたり、煮物に入れる場合には油抜きをするとぐっと美味しさが増します。
油揚げの油抜きが必要な場合
油揚げの油抜きの効果を知った上で、具体的に油揚げの油抜きが必要な場合をまとめていきます。
①脂っこいものが苦手な方が召し上がる場合
②煮込んだり汁物にする際、油揚げに味を染み込ませたいとき
③比較的安価な油揚げを購入して、油の摂取を控えたいとき
一般的な油揚げは菜種油が使用されていると前述しましたが、その多くが石油由来の化学溶剤を使って効率よく油を抽出しています。ヘキサンを使用して抽出すると、トランス脂肪酸と体にあまり良くない物質が発生してしまいます。一方で、圧搾絞りという昔ながらのギューっと複数回圧力をかけて絞る方法で抽出している菜種油もあります。こちらは、安全な油で健康的に体に取り入れることができます。
谷口屋では、ぎゅーっと絞る方法の圧搾一番搾りで抽出されるとっても不純物の低い油を使用しています。そうしてできた菜種油はコレステロールのバランスを整え、中性脂肪を減らす働きがある上に、オリーブオイルの半分しか体に残らない優れた性質の油なんです!
油揚げの油抜きが不要な場合
油揚げの油抜きが不要な場合もいくつかありますので、紹介しますね。
①油揚げをそのまま焼いて食べる場合
②油揚げを香ばしく食べたい場合
③油揚げに使用されている油が体に良い場合
油揚げをステーキのように焼いて食べる場合には、余分な油は自然と落ちるので、非常に香ばしく美味しい味わいになります。また、油揚げに使用されている油が圧搾一番搾りの菜種油である場合には積極的に体に取り入れたほうが良いですし、味わいも芳醇で美味しいのでおすすめです。
お湯に浸すだけの簡単な油抜きの方法
油抜きは主に3つの方法があると言われています。
①お湯で軽く煮る方法
②お湯をかける方法
③キッチンペーパーを巻いてレンジで温める方法
谷口屋では油抜きをする場合①お湯で軽く煮る方法を使っています。その方が、しっかり油が抜けて、味が染み込みやすくなる上に、油揚げが縮んでしまうことを防げるからです。
具体的な方法はここから解説していきます。
STEP1:沸騰したお湯に油揚げを浸す
鍋に水を張って、ふつふつと沸騰させます。そこに、油揚げを浸して油が出てくるのを待ちましょう。油揚げの表面がぶくぶくと変形してきたら、お湯から出すタイミングです。お湯を流して油揚げを取り出しましょう。
STEP2:油揚げの油を水で流し、ザルで水気をきる
一度、お湯から出した油揚げに冷水をかけて、お米を研ぐ時のように何度か、水で表面の油を流し落としましょう。その後、ザルで水を切ります。ザルの中で油揚げを立てかけておくと自然に水気が落ち、綺麗に仕上がります。
表面がシワシワにふやけている状態が油が抜けた証拠です。このふやけた状態は内部に空間が生まれるので、出汁などが凄く簡単に染みやすくなります。長時間煮込む必要がなくなるのもありがたいですね。
油抜き1つで料理の味が変わる。
いかがだったでしょうか。あまり詳しく油抜きについて示されている情報がなかったので、詳しく解説してきました。油抜きを綺麗にすることは、油揚げの料理を作る上での下準備を丁寧にすることと同じです。油抜きを丁寧に行うことで、料理が出来上がった時に抜群に旨味を吸った油揚げを食べることができると思います。ぜひ、試してみてくださいね。
今回使用した谷口屋の油揚げは、大正時代より職人が1枚1枚丁寧に手作りしている油揚げです。最高品質にこだわった油と大豆で作る油揚げは正に逸品の名に相応しい商品です。よろしければ1度、ご賞味ください。